同じ薬でも薬局によって金額が違う?医療費を節約する方法!

病院へ行き処方箋を出してもらい、薬を購入するとき、病院や家から近い薬局を何気なく選んでいる方が多いですよね。

皆さんは、「全く同じ薬」を「同じ個数」処方してもらっても、行く薬局によって支払う金額が異なるということを知っていますか?

私もつい先日までそのことを知らず、どの薬局へ行っても同じだと思っていました!いつも行く薬局がたまたま休みだった時に、他の薬局へ行ったら、同じ薬なのになんと100円くらい安かったのです。微々たる金額…と思うかもしれませんが、10回行ったら1000円、100回行ったら1万円違いますからね!
皆さんもこの記事を読んで、行く薬局をもう一度考えてみてはいかがでしょうか。

1、なぜ薬局によって金額が違うの?


調剤薬局でもらう薬代の明細書を見ると、点数が書かれていますよね。この点数は、国民が平等に治療を受けられるように、薬の値段や薬剤師の技術料が国で決められていて、それを表したものです。
もちろん、点数が高いほど支払う金額は高くなります。

調剤薬局の料金は、「調剤技術料」「薬学管理料」「薬剤料」「医療材料費」の4つで決まります。

この4つを合計したものが私たちの支払う金額になるのですが、「薬剤料」と「医療材料費」はどの薬局でも価格が同じです。しかし「調剤技術料」と「薬学管理料」は、薬局によって加算される点数が違ったりするので、料金が異なるわけです。

↓こちらは実際に私が病院へ行ったときのものです。
領収書にも点数や内訳が書かれていました。

2、薬の値段について詳しく解説!


薬局選びに重要なのは、以下の2つです!

◎「調剤技術料」これは薬剤師の技術料で、”調剤基本料” ”調剤料”の2つで構成されています。”調剤基本料“は、その薬局がどれくらい処方箋を受け付けているかなどによって料金が異なります。また、薬局の設備や取り扱うジェネリック医薬品などによって、料金が加算されていたりします。
”調剤料”は、薬を調合したりすることに対する料金で、内服薬、外用薬など薬の種類によって金額が異なります。

◎「薬学管理料」は患者さんの飲んだ薬を記録したり、服薬の指導をしたりするときの料金です。通常、明細書を見ると、「薬剤服用歴管理指導料」という記載になっていますが、患者さんが希望して特定の薬剤師を指名すると「かかりつけ薬剤師指導料」になります。(かかりつけ薬剤師を希望すると、薬について管理してもらえたり、相談に乗ってもらえたり、メリットはたくさんありますが、料金は高くなります)薬局によって値段が変わらないのは、この2つです。

◎「薬剤料」…薬の値段。

◎「医療材料費」…自分で点滴をするときや、自己注射などの医療器具の費用。

明細書をぜひ確認してみてください!


2、どういう薬局が安いの?


基本的に、「調剤基本料」は病院から遠くなるほど高くなっています。なので、病院内にある「院内薬局」が一番安い可能性が高いです。続いて、病院敷地内にある「門内薬局」、病院の近くにある「門前薬局」、それ以外の「一般薬局」の順になります。
しかし、院内薬局や門内薬局がないこともありますよね。その場合は、必ずしもこの順に安いわけではありません。門前薬局、一般薬局は、薬局の規模・立地などで調剤基本料が異なります。
処方箋の受付数が月4万回以上のチェーン薬局より、個人経営などの経営規模が小さい薬局のほうが高くなったりすることも多いです。
ただし、前述の「かかりつけ薬剤師指導料」のように、「調剤基本料」以外の加算があったりします。例えば、私が同じ薬をもらったのに違う薬局で安かった時は、「調剤基本料」は同じでしたが、前行っていた薬局は「地域支援体制加算」というものが加算されていたため、高かったことに気が付きました。画像参照↓


「地域支援体制加算」とは、地域医療に貢献する薬局として、夜間や休日の対応等の地域支援の実践等を踏まえて加算されるものです。このような加算は無意味にお金を払わせようとしているものではなく、その薬局に利点があるから加算しているもので、正当なものですが、節約したいのであれば調剤薬局でもらう薬代の明細書をよく見ることが大切です。

3、実は「おくすり手帳」を持っていくと安くなる!


「病院はたまにしか行かないから…」「面倒だから…」とおくすり手帳を持たずに薬局へ行っていませんか?実は、おくすり手帳を持参することでいくらか安くなることがあるのです。
薬局によりますが、おくすり手帳を持参すると、2回目から薬学管理料(薬剤服用歴管理指導料)が最大約40円安くなることがあります。
ただし、6ヵ月以内に再訪の場合という条件があったりしますので注意しましょう。
値段にかかわらず、飲んだ薬の記録を残すことは大事なことなので、ぜひ持参しましょう!

いかがでしたでしょうか。同じ薬をもらうにも、行く薬局によって金額が安い時があるなんて意外ですよね!みなさんもぜひ明細書を確認して、薬局選びをしてみてくださいね。